講義日程-2007年度夏学期
解析数理工学 †
- 担当:杉原 正顯 教授
- 1.5単位
- 08:30-10:00 工学部六号館 63講義室
- レポート3回,期末テストあり
- テストは90分で3題、ルベーグ積分から2題、関数解析から1題
- 教科書なし
- 参考書
4/5(第1回)
- 1 ルベーグ積分の意義,必要性
- 1.1 リーマン積分
- 定義1.1
- リーマン和とリーマン積分の定義
- 過剰和/不足和と上積分/下積分の定義
- 定理1.1 ダルブーの定理
- 定理1.2
- 例1.0 連続関数はリーマン可積分
- 例1.1 不連続点の数が有限個ならばリーマン可積分
- 例1.2 単調関数ならばリーマン可積分
- 例1.3 ディリクレ関数はリーマン可積分ではない
- 1.2 積分と極限の順序交換
- 定理1.3
- 関数列が一様収束するならば積分と極限の順序交換が可能
- 例1.4 一様収束はしないが積分と極限の順序交換が可能な例
4/19(第2回)
- 定理1.4 アルゼラの定理
- 関数列がリーマン可積分で、各点収束でも一様有界ならば積分と極限の順序交換が可能
- 例1.5 一様有界でないと積分と極限の順序交換が不可能な例
- 例1.6 各点収束先がリーマン可積分でないと積分と極限の順序交換が不可能な例
- 定理1.5 ルベーグの定理
- 定理1.4の「リーマン可積分」を「ルベーグ可積分」に拡張
- 1.3 ルベーグ積分の導入
- 定理1.6
- 定義1.2
- 例1.7 ディリクレ関数のルベーグ積分での値は?
- powerfulな区間の長さを測る方法が必要→ルベーグ測度論
4/26(第3回)
- 2 ルベーグ測度
- 2.1 従来の素朴な面積の定義(ジョルダン測度)
- 「図形を囲む長方形の面積」と「図形に含まれる長方形の面積」の極限が一致するとき図形の面積
- 2.2 新しい面積の定義(ルベーグ測度)
- 定義2.1
- 例2.1 [0,1)上の有理数の集合の外測度は0
- 例2.2 半開区間の外測度
- 定理2.1
5/10(第4回) 松尾先生が代講
- 例2.3 [0,1)上の無理数の集合の外測度は1
- 定義2.3
- 定理2.2
- 例2.4 [0,1)上の有理数の集合の内測度は0、無理数の集合の内測度は1
- 例2.5 半開区間の内測度(外測度と等しくなる)
- 定義2.4
- 例2.6 [0,1)上の有理数の集合、[0,1)上の無理数の集合、半開区間はルベーグ可測
5/17(第5回)
- 例2.7 ルベーグ可測でない集合が存在する
- 定理2.3
- <<ルベーグ可測集合の性質>> (L1)、(L2)、(L3)
- <<ルベーグ測度の性質>> (M1)、(M2)、(M3)、(M4)
- 定理2.3の証明(難しすぎるので試験には出せないらしい)
- (L1)、(M1)、(M2)は自明
- (M3)の証明(補題2.4が登場)
- (L2)の証明(補題2.5が登場)
5/24(第6回)
- 定理2.6
- 定理2.7
- 抽象的な測度(カラテオドリの外測度)
5/31(第7回)
- 2.3非可測集合
- バナッハ・タルスキーの逆理
- バナッハ・タルスキーの定理
- 3 可測関数
- 定義3.1
- 定理3.1
- 定理3.2
- 定理3.3
- f,gが可測ならばE{f>g}、E{f≧g}、E{f=g}も可測
6/7(第8回)
- 定理3.4
- |f|^p (p>0)も可測
- af+bg、f・g、f/gも可測
- 例3.0 単関数は可測
- 例3.1 R上の連続関数は可測
- 例3.2 可測関数ではないものの例
- 例3.3 f(x+y)=f(x)+f(y)でfがある区間上の可測関数ならばf(x)=ax
- 定理3.5
- 可測な関数列に対してmax、min、sup、inf、limsup、liminf、lim(各点収束)も可測
- 定義3.2
- 定理3.6
- fは可測、g=f a.e. in E ならば、gも可測