院試過去問の解答
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- 講評が感想になっていても気にしないように.
- 解答が正しいことが確認できたら署名なりなんなりしていってください.
2002年 †
- 回路(OPアンプ)
- 信号処理(離散信号のパワースペクトル)
- 制御論
- 幾何
- 2進数表現、用語説明
- 符号化アルゴリズム
- 力学(質点系の弾性運動)
- 電磁気(コンデンサ)
- 感想
全7問。情報理工系ができた年の入試問題。後の年の問題とはかなり毛色が違うので、あまり参考にならないものと思われる。
2003年 †
- 信号処理(フーリエ変換)
- 回路(フィルタ)
- 制御論(状態空間表現、フィードバック)
- ロボティクス
- 符号化(謝り検出)
- アルゴリズム(GCD)
- 力学(紐の流さの変わる振り子)
- 電磁気(コンデンサ)
2004年 †
- 信号処理(離散フーリエ変換)
- 回路(梯子回路とOPアンプ)
- 制御論(BMD系:状態空間表現、状態フィードバック)
- ロボティクス(2自由度平面マニュピレータ)
- 計算システム(論理代数方程式の解の存在条件)
- アルゴリズム(再帰、実行時間の評価)
- 力学(減衰振動の運動範囲)
- 電磁気
- 感想
易・難・易という感じ。ただし、第1問の離散フーリエ変換には慣れていない人も多いかもしれない。また第2問は多少解きづらいかもしれない。それ以外は標準的な問題と思われる。
2005年 †
- 信号処理(z変換)
- 回路(OPアンプと演算回路)
- 制御論(可制御、可観測)
- ロボティクス
- 計算機アーキテクチャ
- 計算システム(論理関数の展開)
- 力学(回転運動)
- 電磁気(マクスウェルの方程式)
- 感想
試験も4年目となると、教授も問題作りに慣れてくるのかもしれない。標準的な問題たちで、おそらく普通に解ける問題ばかりだろう。第4問はロボティクスと言いながら、実質は単なる力学の問題。また、システマーは電磁気を苦手とする人が多いようだが、この年の第8問は非常に簡単(でもったいない)ので、これくらいの問題は復習しておくべきであろう。
2006年 †
- 信号処理(フーリエ変換、パワースペクトル)
- 回路(OPアンプ、DA-converter)
- 制御論(フィードバック)
- ロボティクス(2間接垂直平面マニュピレータ)
- 計算機アーキテクチャ(boothの乗算アルゴリズム)
- アルゴリズム(再帰、計算量の評価)
- 力学(単振動)
- 電磁気
- 感想
システム三本柱(信号処理、回路、制御)のうち、回路だけは計算量が多くめんどうかもしれない。制御、信号処理は基本的(せいぜい第一の内容)で解きやすい。
2007年 †
- 信号処理(フーリエ変換など)
- 回路(OPアンプ)
- 制御論(いろいろ)
- ロボティクス
- 計算システム(Reed-Muller展開)
- アルゴリズム(2分木)
- 力学(回転、質点系の衝突)
- 電磁気
- 感想
定義や公式を知っているかどうかだけの問題が多い。制御論はH先生らしい、まわりくどくイヤらしい本質と導出過程をトレースしたすばらしい問題。
2008年 †
- 信号処理(フーリエ変換、相互相関関数)
- 回路(OPアンプ、センサ検出回路)
- 制御論(状態フィードバック)
- ロボティクス(2自由度マニュピレータ)
- 計算システム(加算器)
- アルゴリズム(ソート、計算時間の評価)
- 力学(減衰振動、衝突)
- 電磁気
- 感想
標準的な問題ばかり。というか、どこかで見たような問題も…
2009年 †
全体の傾向 †
- 全体的には難化。過去問の傾向と異なる問題が出題されたものが多い。
- 信号処理は(1)から発想の転換が必要で難化。力学は非常に煩雑で難化。計算システムは証明が多く難化。制御と波動(電磁気)は傾向が変わり戸惑う。
信号処理(フーリエ変換) †
- 文責は(2)以降できませんでした
- (1)は偶関数と奇関数への分解、(2)はX(w)とX(-w)への分解とパーセバルの等式。
回路(OPアンプ) †
- 標準的な問題。過去問に似た問題なかったっけ? システマーならきっと完答できたはず。
制御論 †
- 状態フィードバックの安定性について
- 傾向が変わったのか、ラウス・フルビッツの安定条件やラプラス変換の初期値/最終値定理は出題されず。
ロボティクス †
- 3自由度マニピュレータの操作。仮想仕事の原理を用いて解きます。
計算システム †
アルゴリズム †
- 条件付確率・漸化式。数学が苦手だと手も足も出ない。
力学 †
- エアホッケー
- (1)が弾性衝突、(2)は衝突と回転運動、(3)はばね定数の違う二つのばねの振動
光学 †
全体の傾向 †
情報理工系の開始以来
- 第1問:信号処理
- 第2問:回路(OPアンプ)
- 第3問:制御論
- 第4問:ロボティクス
- 第7問:力学
- 第8問:電磁気
という傾向はほとんど変わっていない。第5,6問はアルゴリズム、計算機アーキテクチャ、計算システム(ブール代数)の問題がバラバラに出題されている。システム3本柱(信号処理、回路、制御論)は慣れている人が多いだろうし、問題も演習等で見たことがあるものも多いだろう。この3問を中心に、難しそうであれば他の問題も、という方法が最良だろう。
- ここ数年、第5問は論理代数と計算機アーキテクチャが交互に出題されており、第6問はほぼアルゴリズム。
- 信号処理
フーリエ変換の基本を問う問題、離散ではz変換を問う問題が多い。3年連続で連続信号の問題が出題されたので、今年は離散信号の問題が出題される可能性がある。
- 回路
これまでOPアンプを用いた問題しか出題されていない。今後もこの傾向は変わらないだろう。これまで発振回路については出題されていないが、今後の問題のバリエーションを考えると、一度復習しておいて損はない。
- 制御論
授業の区分で言えば、制御論第二までの問題が範囲となっている。年による問題の当りはずれが少なく、教育的で良い問題が出題されている。システムの定性的性質の説明ができるようになると良い。
- ロボティクス
文責はロボティクスを諦めています
該当の授業としては認識行動システム第一であるが、理論としてはもはや紹介にとどまる程度の扱い簡潔な説明であったので解く気がある物好き意欲的な人はロボティクス関係の本で要自習。仮想仕事の原理、ヤコビアンを用いた一般化運動方程式の行列による取扱いなど。おもに逆問題。
- 計算システム
ブール代数の問題。知っているか知っていないかで、時間のかかりかたがまるで違う。論理合成等やフリップフロップを用いた問題はまだ出題されていないので、見ておく価値はある、かも。
計算システム論第一は要復習。
- 計算機アーキテクチャ
全加算器を用いたリップルアダーや、プロセッサの設計等。問題文の量に圧倒されがちだが、解いてみるとそれほどでもない。
- アルゴリズム
なんらかの再帰アルゴリズムと、その計算量の評価問題。ときたま末尾再帰に書きかえさせる問題も出ている。傾向が決まっているので解きやすいだろう。
- 力学
回転運動の方程式か、単振動の問題が交互に出題されている。08年が振動の問題だったため、今年はおそらく回転運動の問題だろう。